第二種金融取引業者が取り扱っている高利回りファンド類

先週末は本邦で一般に販売されている投資商品について調査してみました。金融商品取引法に基づいた業者(第二種)の運営する商品のなかから私が注目したもの(=必ずしも良い意味で注目したとは限りません)をいくつか記してみます。なお、金融庁の免許登録を受けている業者には一定の信用力があるとは思いますが、すべての業者が適法に金融商品を運用されているかは分かりませんし、私が記載する特定の金融商品・ファンドを推奨しているわけではありませんのでご注意ください。第二種金融商品取引業者の多くが加入している「一般社団法人 第二種金融商品取引業協会」 のホームページに行って加盟業者を確認しますと、やはり不動産投資関連の資産運用を行っている企業が多いようです。また、収益性の点でメリットがあるのか私には分かりませんが、競走馬に投資するファンド類もいくつか確認できました。競走馬への投資は競馬ファンの方にとっては配当うんぬんを抜きにして楽しめるものかもしれません。そのような投資をされている方も多いのだろうと思います。

さてそのようななか、本邦のソーシャルレンディング業者も何社か協会に加入されていらっしゃいました。例えばマネオ(maneoマーケット株式会社)であれば、投資家は事業者に対して直接貸付するわけではなく、あくまでもマネオとの間で匿名組合契約を締結して、営業者であるマネオに出資する形をとりますので、ソーシャルレンディング業者の協会加入は妥当と思われます。そのソーシャルレンディング業者ですが、たいていが年利5%~8%の期待利回りが見込める運用商品を提供しているものと認識しています。多くの場合借り手企業から一定の不動産担保等の差し入れを受けているローン契約ですが、彼らの事業の期待収益率である6.5%をベンチマークとしてこれよりも高い期待利回りを提示している業者があるのか、またあったならばどのような事業で収益を出そうとしているのか見てみました。その結果、2種類の事業ファンド運営業者が見つかりました。まず一つは「アミューズメント事業者(=パチンコ・スロット遊技場運営者)に対してパチンコ・スロット機を貸付・保守運営等を行うことでレンタル料(=リース料?)を受け取る事業者」、もう一つは「韓国貸金業者への貸付を行っている事業者」でした。

まずはアミューズメント事業者に対して機材リースを行うファンドとしてはスプレイマシーアセットパートナーズ株式会社(関東財務局長(金商)第2431号)、またサン・キャピタル・マネジメント株式会社(近畿財務局長(金商)第318号)の2社を見つけました。各社のホームページによればスプレイマシーアセットパートナーズ株式会社は現在「SAP24毎月分配型ファンド19号」を募集中、サン・キャピタル・マネジメント株式会社は「DDA48 PPファンド3号」を募集中のようです。以下に、各社ホームページに記載されているファンドの概要を記載します。

(1) スプレイマシーアセットパートナーズ株式会社募集中「SAP24毎月分配型ファンド19号」

ファンド種類: 事業投資ファンド(商法第535条に規定される匿名組合契約に基づく出資)

一口の金額: 50万円(一口以上一口単位)

募集総額: 5千万円

事業期間: 平成27年9月16日から平成29年10月13日(実質投資期間24ヶ月)

分配金: 出資金額に対して年16.0%(源泉所得税引前)を毎月分配

出資金償還: 最終分配日に一括償還

中途解約: 中途解約は原則として不可

(2) サン・キャピタル・マネジメント株式会社募集中「DDA48 PPファンド3号」

ファンド種類: 事業投資ファンド(商法第535条に規定される匿名組合契約に基づく出資)

一口の金額: 40万円(二口以上一口単位)

募集総額: 4千万円

事業期間: 事業準備期間が終了した翌日を事業期間初日とするが、事業準備期間終了日が未定のため未定(実質投資期間48カ月)

分配金: 出資金額に対して年7.0%(源泉所得税引前)を毎月分配

出資金償還: 元本均等割りで毎月償還

中途解約: 中途解約は原則として不可

 

次に韓国貸金業者への貸付を行うファンドとしてはアドベンチャーアンリミテッド合同会社(関東財務局長(金商)第2594号)、また株式会社FIPパートナーズ(関東財務局長(金商)第2631号)の2社を見つけました。なお、アドベンチャーアンリミテッド合同会社は一般社団法人第二種金融商品取引業協会には未加入のようです(2015年8月10日現在)。各社のホームページによればアドベンチャーアンリミテッド合同会社は現在「アドベンチャーアンリミテッド匿名組合Ⅱ(ただし、運用期間や配当金の受取方法に種類あり)」を募集中、株式会社FIPパートナーズ株式会社は「FIPファンド2年3号コース匿名組合」「FIPファンド3年3号コース匿名組合」「FIPファンド5年3号コース匿名組合」を募集中のようです。こちらでは各匿名組合毎に分配金の内容が異なっておりますので、ホームページに記載のコースの一例について概要を述べます。

(1)アドベンチャーアンリミテッド合同会社募集中「アドベンチャーアンリミテッド匿名組合Ⅱ満足投資コース」

ファンド種類: 事業投資ファンド(商法第535条に規定される匿名組合契約に基づく出資)

金額: 50万円1万円単位

募集総額: 60億万円を予定しているが上限下限を設けない

事業期間: おそらく出資金の払込日・コース年限によって異なるため日付の明示はないものと推察

分配金: 満足投資5年コースの場合、出資金額に対して年10.5%(源泉所得税引前)を償還時に一括支払

出資金償還: 最終分配日に一括償還

中途解約: 投資開始から1年1か月以上経過したものについて中途解約可能(制限有)

(2)株式会社FIPパートナーズ株式会社募集中「FIPファンド5年3号コース匿名組合」

ファンド種類: 事業投資ファンド(商法第535条に規定される匿名組合契約に基づく出資)

一口の金額: 10万円(一口以上一口単位)

募集総額: 30億万円を予定しているが上限下限を設けない

事業期間: おそらく出資金の払込日・コース年限によって異なるため日付の明示はないものと推察

分配金: 出資金額に対して年8.5%(源泉所得税引前)を毎月分配

出資金償還: 満期時に一括償還

中途解約: 中途解約は原則として不可

 

こうしてみますと、様々な投資商品があるものだと認識させられます。アミューズメント事業者に対して機材リースを行うファンドについては、リース機材の新品時価値やその機材が投資期間終了後に中古売却されるときにどの程度の価値があるのか不明ですし、保守・メンテナンスや設置・撤去のコストがいくらぐらいなのか想像できないため、私には期待分配金の数値が妥当なのかどうか判断するすべがありません。ただ、同種の事業を行っている一社が年利16%、もう一社は年利7%となると事業者によってさほど大きな期待収益の差がでてしまうものなのか若干気になるところです。また、韓国貸金業者への貸付を行うファンドについては、以前類似スキームで資金調達していた(今もしている?)株式会社ソウルコスモホールディングスという韓国籍の会社が出資者との間にトラブルを抱えているような情報を目にしました。また、そのトラブル渦中にあるというソウルコスモホールディングスの会長をしている李漢永(イ・ヨンハン)氏がアドベンチャーアンリミテッド匿名組合Ⅱの融資先であるクラウンホールディングス貸付株式会社の代表理事だということです。もし株式会社ソウルコスモホールディングスがインターネット上で書かれているようなトラブルを起こしているのであれば、アドベンチャーアンリミテッド匿名組合Ⅱへの投資というのは一般投資家が通常のリスク判断のもとで投資できるような案件ではない懸念があります(株式会社ソウルコスモホールディングスについてインターネット上でコメントされているトラブルが虚偽である場合や、逆に事実である場合にそれを証する情報をお持ちの方はよろしければご連絡ください。検証させていただいた情報に応じてこちらのページでも情報を共有させていただきたいと存じます)。

 

上記に限らずどのような金融商品であれ、投資の意思決定に先立っては「当該金融商品のスキームをよく理解し」「期待される収益が実現可能なものか否かを精査し」「営業者等への手数料等といったコストが適切な範囲内にあるかを確認し」「金融詐欺等の可能性がないか再度検討し」たうえで、自分自身の計算で投資の意思決定をすることが大切だと思いました。

にほんブログ村 株ブログ REIT・不動産投信へ
にほんブログ村

Leave a Comment