Sabana Shari’ah REIT 2015年6月末時点の業況考察

2015年6月末時点におけるFinancial Statements の概要について、2社目はSabana Shari’ah Compliant Industrial REIT のコメントです。

2015年6月末時点でキーとなる数字は以下の通りです。

発行済株式数 730,689千株
株式時価総額 621.09百万シンガポールドル
NAV 1.06
ギアリング 37.9%
直近一年間のDPU 0.0717シンガポールドル

Sabana Shari’ah Compliant Industrial REIT (以下”Sabana”)は、その名に記された通り、イスラム教のシャーリアに適った運用を行っているREITで、ホームページにはイスラム法学者による認証書のコピーがみられます(http://www.sabana-reit.com/docs/certificate.pdf)。つまり、イスラム教信者の方が投資してもイスラムの教えに反するようなことがないイスラム金融の商品となっています。とはいえ、イスラム教信者以外の投資資金も受け入れていますので、純粋にREITの一つとして投資対象として考えることが可能です。

さて、今期のSabana の配当金は一株当たり0.0018シンガポールドルとなり、過去2期にわたって続いた0.00178シンガポールドルから増配となりました。過去一年間の配当金総額は一株当たり0.07171シンガポールドルになりますので、直近2015年7月17日終値の0.865シンガポールドルを基準にみますと、配当利回りが8.29%、P/B レシオは0.817倍となっております。一見して割安感の目立つ内容で、一部の高利回りREIT投資家には魅力的に映るかもしれません。ただ、私自身は昨日取り上げたSoilbuild Business Space REIT のほうが魅力的だと考えております。その理由は物件の稼働率にあるのですが、Sabana のポートフォリオ全体の稼働率は90.9%なのですが、マスターリースで100%の稼働率となっている16物件を除外した残りの7物件(=複数のテナントが入居する物件)の稼働率は78.3% となっており、テナントの確保に苦労しているようにみえるのです。

Sabana のマネージャーは配当利回り強化につながるような物件の取得を目指すとともに低稼働の物件売却も戦略の一つとしています。また資金調達方法の多様化なども模索しているようですので、今後保有物件のクオリティが上がって、また多様化した資金調達手段によって調達金利の低下などがでてくればREIT 価格も上がってくると思われますが、現状では特に低稼働資産の売却は難しいのではないかと思われるため、現状では購入したいとは思っておりません。

 

参照:

http://sabana.listedcompany.com/newsroom/20150716_181833_M1GU_OG8OTAX0I5G192ZT.1.pdf

http://sabana.listedcompany.com/newsroom/20150716_181833_M1GU_OG8OTAX0I5G192ZT.2.pdf

http://sabana.listedcompany.com/newsroom/20150716_181954_M1GU_JVDHSD6QYY11LG4E.1.pdf

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