キャッシュは生活の命綱、海外銀行口座は保険

ギリシャで資本規制が続いています。2015年7月11日本日、ユーロ圏財務相会合が行われているところですから、今週末中にギリシャ支援の枠組みが決まればECB がギリシャ中央銀行を通して実行している緊急流動性支援(ELA)の金額上限が引き上げられ、資本規制が解除される可能性もあります。しかし、支援合意がまとまらなければ、ギリシャの市中銀行では資本規制の強化が決まる可能性もあります。

現在ギリシャで継続されている資本規制内容は主に

☆ 銀行は営業せず

☆銀行ATM は使用可能ですが、引出限度額は一日にEUR 60.00

☆海外送金や現金持ち出しに規制

とのことです。この資本規制が導入されているために、市民生活に大きな不便が生じています。現金仕入れができなくなっている商店は商品がなくなり、消費者も手持ちの現金の範囲内でしか買い物ができません(ギリシャ国外で発行されたクレジットカードは使える店等もあるようですが、現金を欲しい商店・ホテル等の販売者側としては現金決済を強く希望しているようです)。また、送金規制のために新聞印刷用紙を海外から購入していた新聞社が新規の用紙買付をできずに紙面削減を余儀なくされているとの報道もありました。

 

近い未来にどこか他の国でも資本規制が行われる可能性が高いとは思いませんが、2001年に資本規制が実施されたアルゼンチンの市民も、2013年に資本規制が実施されたキプロスの市民も、今のギリシャの市民も5年10年前には自国に資本規制が適用されるとは思っていなかったはずです。では万一日本でギリシャ並みの資本規制が導入されるとどうなるのでしょうか。。。ある日いきなり日本でも以下のような資本規制が導入されたら、何日までなら生活していけるか考えてみるとよいかもしれません:

☆銀行窓口は開きません

☆銀行ATM は使用可能ですが、引出限度額は一日8,000円

☆国内発行のクレジットカードは使えません

☆海外送金は不可・海外に出る旅行者は携帯できる現金額に上限

 

仮に複数の国内銀行に口座を有していたとしても各銀行から8,000円ずつ引き出せるかどうかは不明です(当局の要請で名寄せが行われる可能性などもありうるため)が、ここではそれは可能だとしましょう。そうすると3つくらいの銀行に預金を分散しておけば当面はあまり気にせずに生活できそうですが、でも資本規制が強化されて引出限度額が下がってしまうかもしれませんし、口座内に残された預金がどうなってしまうのか不安です。現に2013年に資本規制を導入したキプロスでは国内2位のライキ銀行は破綻させて当該銀行に預けられていた大口預金(10万ユーロ以上)は80%程度の損失に、国内1位のキプロス銀行に預けられていた大口預金は最大60%程度の損失を出したようです。

 

では、こうした万一のときに備えるために何をしておくべきなのか。。。やはり海外先進国のどこかに銀行口座を開設しておくのが良いと思います。日本人はこれまで香港にあるHSBC に口座開設して資金運用やいざというときの資金プールに使っていた人が多いようですが、「インターネットバンキングができる」「クレジットカードが持てる」というポイントをクリアしたうえで、経営基盤のしっかりした銀行に口座開設しておけば、すくなくともその口座の残高には資本規制はかかりませんし、預金引出制限はあってもクレジットカード・キャッシュカードを使って限度額までの現金引出も可能となります。もちろん、海外のどの国であれ「絶対に安全」な国はないわけですから、資金管理は適宜柔軟に行う必要がありますが、海外に銀行口座を開設すること自体はさほどお金がかかることでもありませんから、皆が考えてもよいのではないかと思います。

 

参照記事等:

WSJ: http://jp.wsj.com/articles/SB12090554170328684804804581076861289573434

ロイター: http://jp.reuters.com/article/oddlyEnoughNews/idJPKCN0PK0CT20150710

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